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甲子園トンデモグラウンド整備列伝 ガソリンまいて水分蒸発?

甲子園トンデモグラウンド整備列伝 ガソリンまいて水分蒸発?

台風11号の影響で開幕が2日ズレた第96回全国高校野球選手権大会。台風一過の11日、大雨の後にもかかわらず、甲子園球場のグラウンドは素晴らしい コンディションで球児たちを出迎えた。この後、天気予報で傘マークもちらほら見受けられるが、多少の雨ならいいコンディションのままプレーが出来るはずだ。

過去にも雨に悩まされた大会はあるが、その都度、素晴らしい技でグラウンドを整えてきたのが阪神園芸だ。もっとも、阪神園芸が甲子園球場のグラウンド整備に携わるようになったのは1979(昭和54)年から。それ以前の記録を調べると、とんでもないグラウンド整備方法が採用された時代があった。

その整備方法とは、グラウンドにガソリンをまき、火をつけることで水分を蒸発させようとしたいうもの。初めて採用されたのは1928(昭和3)年の第14回大会準決勝、高松中vs松本商の一戦の前だった。前日まで2日連続の雨で、3日目になってようやく天気が回復。ただ、水はけが現代ほど高水準ではなかった時代。グラウンド状態は悪く、水たまりも散見された。そこで甲子園史上初めて、グラウンドにガソリンがまかれて火がつけられたのだ。

もっとも、見た目のインパクトとは裏腹に実際の効果はいまひとつ。グラウンド表面の熱気が地下の水分まで吸い上げ、かえってグラウンドコンディションは悪化させてしまった。この方法は昭和20年代前半までしばしば採用され、その都度、球場内には黒煙が立ちこめたという。

 

・2014年8月16日 スポニチアネックス提供記事

http://www.sponichi.co.jp/baseball/news/2014/08/16/kiji/K20140816008752860.html

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