野球太郎Web|高校野球からプロ野球ドラフト情報まで

今季の楽天、西武はどう変わる!? プロ野球監督交代劇~風雲急を告げるか

今季の楽天、西武はどう変わる!? プロ野球監督交代劇~風雲急を告げるか

7月2日、楽天から突然発表された監督代行交代劇。病気療養中の星野仙一監督に代わって、監督代行を務めていた佐藤義則コーチ。その佐藤コーチから今度は、大久保博元2軍監督を緊急昇格し、監督代行として指揮を執ることになった。7月という時期に監督、監督代行を務めるのが3人目となるのは異例であり、さらに今季は西武でも監督交代劇があったのは記憶に新しい。どちらもパ・リーグということで、風雲急を告げる気配が感じられてきた。

長い歴史を誇る日本プロ野球には過去、様々な監督交代劇があった。今回はその中からインパクトの強い交代劇を紹介しよう。

◎監督が替わってもダメだった…

日本プロ野球創設期の1936(昭和11)年のシーズンにも、監督交代劇はあった。創設されたばかりの大東京軍というチームは、永井武雄監督で旗揚げ。しかし、今でいうオープン戦で、プロ球団ではない実業団チームに7-15で大敗。なんと永井監督は責任を取って公式戦を1試合も戦わずに辞任してしまった。

急遽、伊藤勝三監督がその職に就き、公式戦がスタート。しかし、チームの成績は振るわず、春のリーグ戦は0勝13敗1分の未勝利に終わってしまった。秋のリーグ戦でやっと2勝したものの、その後12連敗を喫して、ついに伊藤監督は更迭。続いて3人目の小西得郎監督が就任したのだったが、これも焼け石に水。結局連敗は続き、16連敗でシーズンは終了したという。

◎オーナーの鶴の一声!?

1971(昭和46)年のシーズン、ロッテは揺れに揺れた。前年に優勝を果たした濃人渉監督が、後半戦早々に更迭されてしまったのだ。きっかけは、この年の7月13日の対阪急戦での出来事。ハーフスイングの判定を巡り、長い抗議を続けた濃人監督は選手をベンチに引き揚げさせた。実はこの時、観戦していたロッテの中村長芳オーナーが「判定を元通りにしなければ、試合再開はしない」と濃人監督に告げていたのだ。

結局、この試合はロッテの試合放棄とみなされて試合終了。連盟側から処分がくだされ、制裁金200万円、濃人監督には15万円の罰金、さらには試合が行われた西宮球場に対して賠償金などを支払うこととなった。

そして7月23日、ロッテが連敗すると「濃人監督の2軍降格、及び大沢啓二2軍監督の1軍昇格」が発表される。これらは全てオーナーを中心としたフロント側で画策されたもので、経営陣の暴走に振り回される格好となってしまった。

交代直後の10試合を9勝1敗の好成績を挙げた大沢監督に対し、中村オーナーは大感激。5年の長期契約を結んで話題となった。しかし翌年、その契約はあっさり破棄されてしまったという。

◎まさにV字回復! 監督次第でチームは代わる!

前出の大沢監督のように、監督が交代してチームの調子が上がるケースがある。最もインパクトがあったのが、2010(平成22)年シーズンのヤクルトだろう。

高田繁監督から小川淳司監督代行として指揮を執るようになったのが、5月27日の試合前。その時点で、ヤクルトは13勝32敗1分と絶不調。さらに交流戦では9連敗という不名誉な記録も残していた。勝率.289、負け越しは19もあった。

しかし、小川監督代行になると、チームはV字回復をみせる。以降の勝率は.621で、19あった借金を完済。4つの貯金まで作った。最後は息切れしたものの、一時はクライマックスシリーズ争いに加わる勢いを見せたのだった。

翌シーズンから小川監督代行は正式に監督に就任。2年連続でクライマックスシリーズに進出した手腕を買われて、現在も継続してヤクルトの指揮官を任されている。

今回の楽天の監督交代劇も、ヤクルトのようにチームに好影響を与える結果になれば良いのだが、果たしてどうなるか。注目していきたい。

・2014年7月8日 gooニュース提供記事
http://news.goo.ne.jp/article/yakyutaro/sports/yakyutaro-20140708132717079.html

※イマジニア株式会社ナックルボールスタジアムが著作権その他の権利を有する記事コンテンツを、gooニュースで配信したものです。

URL :
TRACKBACK URL :
Return Top