2014年の流行語にも選ばれた「カープ女子」。元々は地元広島の女性ファンよりも在京の女性カープファンを指す言葉で、2010年頃から注目を集めていた。このカープ女子の増加とともにチーム成績も観客動員数も上向いているだけに、他球団においても女性ファンの獲得は至上命題だ。各球団における呼称とともにチェックしていこう。
カープ女子に続けと注目されているのが、オリックスの女性ファン「オリ姫」だ。以前は「オリ嬢」という言葉も使われていたが、昨年、七夕イベントとして女性ファン対象のイベントを開催した辺りから「オリ姫」が定着。先日も女性ファン限定イベント「イケメン選手とNEW YEARオリ姫女子会」が行われ、話題を呼んだ。女性ファンの増加と比例するように、オリックスの昨季観客動員は前年比で18%も増えている。
昨季、タイガース女子の呼称を球団公式で「TORACO」と命名したのが阪神。「TORACO DAY」と銘打ったイベントも実施しているが、今ひとつ定着していないだけに、今季の盛り上がりが鍵になりそう。
阪神同様、昨季から自チームの女性ファンを球団公式で「G-jo(ジージョ)」と命名した巨人。その一方で、女性専用シートを「ガールズジャイアンツシート」と呼ぶなど、ブランディングの統一がなされていないのが残念。
元々女性ファンが多く、女性限定イベントや女性向けシートなども充実しているのが日本ハム。ただ、これといった呼称は今のところない。昨年、モーニング娘。‘14(現在、モーニング娘。‘15)に新加入した牧野真莉愛が熱烈な日本ハムファンと話題になっているが、一方で年配の女性ファンも多いのが日本ハムの特徴。世代を超えて定着できる呼称が生まれるか?
先日、創業者でもある南場智子が球界初の女性オーナーとして就任したDeNA。「女性目線での球団運営」に今まで以上に注目が集まっている。現状、チームの女性ファンの呼称は「ベイガール」や「ハマっ娘」などが混在中だ。
その他、ソフトバンクも「鷹嬢」と「鷹ガール」が混在中。ヤクルトは一時期、球団マスコット「つば九郎」の妹にあたる「つばみ」を会長とする女性ファンの会「つばみ会」を結成しようとしたがうまくいかず、むしろ「ヤクルトレディ」のほうが広まりそうか?
これ以外の球団も、女性限定イベントやファンサービスの拡充に努めているが、「カープ女子」や「オリ姫」ほどのインパクトは残せていない。「女性ファン獲得」という戦場ではどのチームが勝ち上がるのか、ペナント同様に今季の行方を注視していきたい。(週刊野球太郎編集部)
・2015年2月2日 スポニチアネックス提供記事
http://www.sponichi.co.jp/baseball/news/2015/02/02/gazo/G20150202009735660.html
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