「MLBで最も成功した日本人投手がヒロキ・クロダである理由」
8月25日付のニューヨークポスト紙にそんな見出しが躍った。ヤンキースの黒田博樹を称える内容のコラム記事が掲載されていたのだ。
「メ ジャーでもっとも成功した日本人ピッチャーはヒデオ・ノモとヒロキ・クロダの2人に現在絞られていると言っていいと思う。ノモはパイオニアとして日本人投 手がMLBに挑戦する道を切り開いた点は大きく評価できるが、ノモには大きく落ち込むシーズンがあるのに対し、クロダは安定した成績を毎年続けている。ク ロダは常に冷静で、頑丈。いつだって信頼できる投手なのだ」
メジャー移籍後、すべてのシーズンに おいて防御率が3点台である点を高く評価するとともに、ヤンキースに移籍後、クオリティースタート(QS/6イニング以上投げ、自責点3以下)を達成した 試合が54試合、7イニング以上で自責点2以下の試合が31試合もある点をピックアップ。抜群の安定感を数字で裏付けた後、記事は次のように結ばれてい た。
「クロダはナショナルリーグ、アメリカンリーグに関係なく安定した成績を残している。アメリカ の西だろうが東だろうが、まったくパフォーマンスに影響が出ない。今シーズンは故障による離脱者が相次ぐヤンキース投手陣において、クロダだけが離脱する ことなくローテーションを守り通している。常にマウンドに上がり、平均以上の成績を毎年収めるグレートな投手なのだ」
記事を読み終えた後に湧き上がったのは「日本でこのテーマの考察をおこなった場合、果たして黒田の名が1番手にくるだろうか? やはりダルビッシュ有(レンジャーズ)や野茂の名の方が上にくるのではないか?」という思い。
アメリカではローテーションを毎年きちんと守り、平均以上の成績を何年にもわたって継続することに対する評価が日本人が思っている以上に高いと聞くが、黒田の選出はそのことをなによりも証明しているといえる。黒田自身、強いやりがいを感じつつ、メジャー7年目のシーズンを送っているに違いない。
ちなみに、黒田は現地時間28日の登板(タイガース戦)で、史上14人目のメジャー30球団からの勝利と5年連続2ケタ勝利を目指し先発。7回2失点と好投をするも、勝ち負けはつかなかった。偉大な記録は持ち越しとなった。
・2014年8月31日 gooニュース提供記事
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